認知障害があるか?どの程度の症状か?これを調べるために、
医療現場や介護現場でよく使われているのが「長谷川式スケール」と呼ばれる「長谷川式簡易知能評価スケール(改訂版)」です。
認知症医療の第一人者と呼ばれた聖マリアンナ医科大学の長谷川和夫教授が作成しました。長谷川和夫教授は、自身も認知症になりましたが、
認知症になったことを公表し、認知症の理解を広めるための等身大の活動を行い、2021年に93才で亡くなりました。
長谷川式スケールは、5分から15分の時間で、5つの小物があれば、自宅で家族が行うことができます。
いくつか注意点がありますので、注意点を守って実施しましょう。
採点は自動計算されます。30点満点で20点以下だった場合は、認知症の可能性が高いと判断されます。
長谷川式スケールは、スクリーニング検査として認知機能の低下が認められるかどうかを図るために行うもので、正確な診断ができるわけではありません。
点数が良かった場合でも、初期には症状がでにくい種類の認知症を発症している場合もありますし、点数が悪い場合でも、
認知症ではなくうつ病などの他の病気を発症している可能性もあります。
病気を見落とさないために、最終的な判断は、必ず、医療機関で診てもらいましょう。
認知症は早期発見・早期治療により、症状を緩やかにすることもできます。
認知症が疑われときは、速やかに、物忘れ外来や認知症外来のある病院などで診てもらうことが大事です。
今後の生活については、お近くの地域包括支援センターなどにも相談し、本人とよく話し合うことも必要でしょう。
私たちが今いるところはどこですか?
正答がないときは5秒後にヒントを与える(例:家ですか?病院ですか?施設ですか?)
これから言う3つの言葉を言ってみてください。あとの設問でまた聞きますのでよく覚えておいてください。
以下の系列のいずれか1つで行う
100から7を順番に引いてください。
a)が正解の時のみ、b)も行う(aの答えが不正解の場合、bは聞かない)
これから言う数字を逆から言ってください。
a)が正解の時のみ、b)も行う(aの答えが不正解の場合、bは聞かない)
先ほど覚えてもらった言葉(問4の3つの言葉)をもう一度言ってみてください。
正答がでなかった言葉にはヒントを与える(例:a) 植物 b) 動物 c) 乗り物)
これから5つの品物を見せます。それを隠しますので何があったか言って下さい。
1つずつ名前を言いながら並べ覚えさせる。次に隠す。
時計、くし、はさみ、タバコ、ペンなど必ず相互に無関係なものを使う。
知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください。
答えた野菜の名前を記入する。
途中で詰まり、約10秒待ってもでない場合にはそこで打ち切る。